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絵本をよく見る赤ちゃん、全く見ない幼児


2017年9月30日,10月1日 栃木県足利市 足利市民会館

執筆:大塚智子


先週は、栃木県足利市にて開催しました。足利市での開催は3年ぶりとなります。

足利市には、日本最古の学校として知られる足利学校があります。少しだけ立ち寄ったのですが、風情ある建物はとても美しく、周辺の街並みもきれいで、またゆっくり来たいなと思える素敵な町でした。


そんな足利市で、今回もたくさんの出会いがありました。 特に印象的だったのは、1歳3か月の赤ちゃん(女の子)を抱っこした30代前半のお母さん。 ブックトークが終わったあとにいらっしゃったのですが、お聞きすると、もっと早く来るつもりが、お家で赤ちゃんに絵本をせがまれ何冊も見せているうちに遅くなってしまったとのことでした。産まれたときからたくさんの絵本を読んであげているというその赤ちゃんは、自ら読みたい本を選んで持ってくるそうです。

さっきお家でも絵本を読んでいたとは思えぬほど、赤ちゃんは一切ぐずらず、私たちの絵本をすべて見てくださいました。もちろん「読んでいる」わけではありません。 お母さんは、絵を差しながら「あ、ワンワンだよ〜ワンワン!」「これはコウモリだね、バッサバッサ(手で飛ぶマネ)」「あ〜きれいな色だね〜」「次はどうなるかな?めくってみよ〜」といった具合。本当に上手なお母さんでした。 1歳3か月の体は相当重いはずなのに、抱っこしたまま、赤ちゃんに語りかけながら絵本をめくってくださいました。赤ちゃんも一緒に手を叩いたりしながら、にこにこご機嫌でした。 お母さんは、本当に自然に赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでいらっしゃるだけなのですが、こんなに上手なお母さんは、最近だと久しぶりです。 何よりも、お母さんご自身が本当に楽しそうでした。


ある2歳の男の子のお母さんは、「じっとできないと思うので」と、ブックトークの時間をさけていらっしゃいました。お聞きすると「まだやぶいてしまうので、本はあまり見せていません。」とのこと。本に慣れていない様子の男の子は、ページをはらうばかりで絵を見てはおらず、絵本の楽しさは伝わっていないようでした。そして、数冊さわったところで部屋から出ていってしまいました。


きっとすべてのお母さんが、一生懸命子育てされているのだと思います。 ただ、本がそばにあるご家族は、いつもやわらかく、あたたかな雰囲気を持っていらっしゃると感じます。本というより、「本を挟んで過ごす親子の時間」はとても幸せであることを、もっと多くの方々にお伝えしたいと心から思うのでした。


次回は一週お休みいただきまして、10月14日,15日。場所は、やっとやっとやっと、行くことができます。久しぶりの東北。仙台市です。

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